杜仲茶福岡天神行#1
〜愛しさと切なさと心強さと・岡崎鳴海さんとの邂逅編〜


運命のその日、朝っぱから杜仲茶は杜仲茶でした。
8時半のバスに乗らなきゃいけないのに八時までだらだらとPCチェックとかしてるし。
その日2月16日は福岡天神で笛オンリーが開催される日なのに。

笛オンリー。
しかも天神。
……
天神っすよ?!
九州最大の都市、福岡市。 その中でも最も賑わう、いわば九州最大の繁華街、天・神!…
そこで…そこで笛オンリーイベントが開催されるのである。その名も

キックオフだよ!笛ッコ大集合☆

もお、一週間ほど前からこの胸のときめきを押さえきれないエルビス・プレスリー状態。ドーナツは大好きさ。前前日から早寝早起きの健康優良児。
あはー、こんなにわくわくして待つのはいつ以来だろうか。遠足の前日だってこんなわくわくしなかったっすよ。
これほどまで興奮したには訳がある。何故なら…

この日はLiving of the Edge の岡崎鳴海さんと初対面の日でもあったのだ!

でんでろさんの「獄門峠の飯処」のチャットなどで始終お世話になってる岡崎さんとの初めてのめぐりあい・宇宙編。
ONとOFF、0と1、二進数の世界で接近遭遇した二つの魂が偶然と言う運命の歯車によって運ばれ引かれ合い、相対するわけですよ!これで興奮すんなってほうが無理無理!
…もちろん前もってメール等で打ち合わせしてましたけどね。

で、それにもかかわらず杜仲茶が家を出たのは8時半……。
……お前はタイムマシーンでも持ってんのか?ああん?
と、言われそうだが、この日の杜仲茶はテンション高めの人間に訪れるある種の第六感が、いや、セヴンセンシズがびしばし来ていた。
バスが来るのは8時40分。
何の確証も無く、その予感が訪れていたのだ。
バスセンターへは8時40分ちょうどに到着。そしてバスの発車を知らせるアナウンスが!電波系もたまには役に立つ。
そして杜仲茶はバスの個席に座り、たまに雨の篠つく曇り空の下の風景を眺めながら揺られるのであった。傘は持ってきていない。だから電波が(以下略)。

ほらね!と言いたくなるくらい雨の上がった天神・福岡バスセンターに10時24分到着(ちなみにこの上がったはずの雨が後に悲劇の種となろうとは、電波も予想していなかった)。
待ち合わせは10時半。場所は大画面のあるコンコース。
余裕である。
杜仲茶が方向音痴でなければ。
むかし「話をきかない男 地図の読めない女」と言うタイトルの本があったがワタクシは人の話は聞かんし平気で地元で迷子になります。
「それ180度逆!」と言うベタな道間違いをやらかします。時々ですが。……時々ですよ?
いつもはせいぜい90度内に納まってます。
そんなこんなで一つビルの中で何度も道を尋ね(田舎モノなのでああいう複雑な建物は慣れてません。大体どうしてバスがビルの三階に到着したのかよく分かりません。池袋駅では駅構内から二時間出れずにうろうろしてたことがあります。何で駅から出た覚えがないのに自分はデパートに…とか思ったモンです)ようやくそれらしき場所へ。
こちらの目印は青い人民帽。岡崎さんの目印は黒い帽子に黒い服、黒…くないファミ通。
…いるじゃないですか。それらしき人が。
そっと近づいて河野製紙がセブンイレブンに納品している「miau」のティッシュボックス(空箱)をそっと差し出す。「どうぞ」
ファミ通から目を上げ不審人物を見るその人。
「ああああああああの、おおおおおおおおお岡崎さんですか?」と蚊が呟くような声でたずねると……ビンゴ!
「あ、どうも」とお互い帽子を取ってご挨拶。
……岡崎サン・アナタ・モシカシテ・九州男児デショウ?
と聞きたくなる様な武骨な風貌。口の端が引きつって変な愛想笑いになってる杜仲茶とは大違いである。(注:岡崎さんも杜仲茶も共に九州在住の男子)
自分がひょろくてひゃらいので、ほかの冬目系の方もそんな感じかとか失礼な想像をしていましたが岡崎さんも、先日お会いしたでんでろさんもかなりいいガタイしてます……ひゃらいのは僕だけか?

募集:ひゃらい冬目ファン、待つ。

差し出したティッシュボックス(空箱)に少し戸惑ったものの岡崎さん、基本は自若。
何気に畳んでしまうと、どちらとも無く「じゃ」とコンコースを出て目的の地、天神モンティビルへ向かうのであった。
そこで岡崎さんを襲った悲劇とは?!

後記:ティッシュボックスには怪しげな薬を潜ませておいたのですが、岡崎さん、何の誰何もせず黙ってクールにお受け取りになられました。……ただの睡眠薬だったんですけどね。



杜仲茶福岡天神行#2
〜モルティビル9階の戦い・男たちの神経戦(上)〜


イベへ行く前にちょっと岡崎さんには待ってもらって、とりあえず郵便局で軍資金を引き落とす。
過去の経験からして3〜4千円あれば事足りるだろうと踏むが、その後岡崎さんには「アレな同人誌天国だよ!天神同人ショップ巡り!」の案内を頼んでいるので多めに引き落とす。と言うか全部引き落とす。残高2円。これで準備OK!(のハズだった)
さて福岡中央郵便局からモルティビルへは信号二つ渡ってすぐ。すでにテンションGet Over!な杜仲茶、「全労災モルティビル」の看板を見つけた瞬間何か自分でも訳の分からないことを叫びながら駆け出す!が、
「あ、ちょっと」
あくまで沈着な岡崎さんに引き止められる。
「何やってんすか!はやく行きましょうよう!」無意味にハイテンションな杜仲茶。お前はロシア文学の主人公か。
「あー、俺、膝が悪いんっすよね…」
「す、すんません…」
その後逸る気持ちを抑えて(←杜仲茶のみ)足を落とす。二つ目の信号辺りからちらほらそれっぽいお嬢さん方が歩くのが見られる。
そしてついに九州同人の聖地、モルティビルに辿り着いた。会場は最上階・9thフロア。
ここで…
ここであんなイベやこんなイベが行われたんだなあ…ひとしお感慨にふける(←杜仲茶のみ)。
一階のフロアですでにエレベーターの整理が行われている。そこで二人してチラッと顔を見合わせた。
やはり…
やはりお嬢さん方ばかりだ…
予想していたこととは言え岡崎さん、ちょっと心配気。
エレベーターは男女別にしてもらって(チキン野郎なんです…)9階に辿り着くと…やはり列に並んでるのはお嬢さん方ばかり。
ますますスピリット・オブ・ルーズになる岡崎さん。だが6月の大野城・笛オンリーイベで男子一人を経験している杜仲茶は最早悟りの境地であった(何か人として大事なものを捨てたとも言える)。
入場料は400円。だがしかしパンフが重い!(後で見てみると100ページ以上あった)便箋が付いてる!チョコも付いてる!(ただし男として何となく虚しくなったのは何故だろう…)そして通行パスにラミカを渡される!一旦外に出た後再入場の際はこれを胸ポケットからスッと出して通り過ぎるのだ!
「うわあ…都会んイベントはやっぱ違うばい…」
感激に打ち震える杜仲茶とは逆に、無理についてきてもらった岡崎さん、いよいよめげてきている。
そう、入場すると、
岡「ああ、やっぱり男僕ら二人だけですよ…」
杜「何言ってんすか!ほら、あすこに一人!」
岡「あの人、売り子じゃないですか…」
そう、会場には男子、三人だけであった……

この項、続く




杜仲茶福岡天神行#3
〜モルティビル9階の戦い・男たちの神経戦(下)〜


パンフを持つ手が震える。
何かハイな脳内麻薬でも出てんだろうか?
だって…
あっちもこっちも「ホイッスル!」だらけだよ!何だいったい此処は。天国か。ガンダーラか。
オンリー最高。
「えあ、えあ、えあ…」と奇妙な喘ぎ声を上げながらパンフをめくる。とりあえずお目当てのサークルさんとお目当てのカプ取り扱いサークルさんを捜そうとするがやばい。ほんっとにやばい。
ちょっと凝った作りのパンフだったこともあるが…
パンフの字が落ち着いて読めてない。
パンフの会場地図もよく分かってない。教室二個半分くらいの広さの会場で方向音痴を発揮。
「え、え、ええっと此処が僕で、あっちが今いる所だから…」
お前は分身の術を使えるのか。
「ええい!とりあえず片っ端から見て回ります!」
そう岡崎さんに宣言しようと振り返るが、岡崎さん
すでに休憩スペースに座り込んで超ブルーモード。
「ああ、回ってていいですよ……」
解脱したかのような表情で仰る。
そんな岡崎さんを引っ張り出してあちこち見て回ることに。
大丈夫。今日はこんなこともあろうかと、って言うか必ずこんなことになるだろうとスペシャルギフトを用意してあるのだ。
「岡崎さん、これ…」
キャラメル色のラッピングにリボンの付いた小さな箱を差し上げる。
「……なんです?」
「やだなあ、バレチョコに決まってるじゃないですか」
「いりません」(即答)
「そう遠慮なさらずに」
と、無理やり押し付ける。渋々受け取る振りをしたのはきっと照れたからに違いない。本当は嬉しかったですよね、岡崎さん。……ね?
ちなみに中身はジャスコで買った30円の麦チョコだったのはお約束。

さて当日のお目当ては
@福岡では何故かメジャーな不破有紀本
A同じく福岡では結構メジャーな渋翼本
B天将本
Cえろい玲翼本
D最早カプもジャンルも何でもいいから多紀本

前回の大野城オンリーで福岡の笛シーン(何だそれ)の大体の傾向はつかめているし、どんなサークルさんが上記@ACの本を出していらっしゃるかも予習復習ばっちりだ!ビヴァ!ラ・ネット!勝ったも同然だぞ。
ただ一つの誤算は…


主催がそのサークルさん方で出展はなさってなかった事だった。

……ああああああ……ああああああ……あああああああああ!!

はた迷惑にも忙しい(ホント当日は大盛況で忙しそうだった)本部へ行き、「あ、あのこちらの(といってパンフの主催者ページを指す)サークルさんの本は…」と聞くが
「すみませんっ!今日は出してないんですよ〜」
……岡崎さ〜ん!
「どうしたんっすか?」
心の壊れる音が聞こえました…
「そーですか」
心此処にあらずに答える岡崎さん。はっきり言って心が壊れそうだったのは岡崎さんの方だったのだ。
そりゃそうである。
1.イベント大盛況
2.会場に男子三人
=衆寡敵せず。
すさまじい賑わいを見せる会場だがその99%以上は女子なのだ。それも「男子が来ることを前提としてない」女子ばっかり。
コスプレさんのための更衣室は会場の角にカーテンを吊るしただけのもの(もちろん女子専用)。
近寄ったらきっと変質者呼ばわりにされるに違いない!
いや最早…
すでに変質者扱いされてんじゃないのか。
「男が来てんじゃねーよ!」とか思われてんじゃないのか。
ナンパ目的とか思われてんじゃないのか。
被害妄想も加速する。

そんな中いきなり叫びだしたり
シャドーボクシングを始めたり
主催者マイクを奪い取って「残酷な天使のテーゼ」を歌いだしたりしなかった岡崎さんのタフな精神力に感謝します。

でもでんでろさんに携帯で「イ・ゴ・コ・チ・ガ・ワ・ル・イ・デ・ス」と悲痛なメールを送っていたことが後に判明。岡崎さん、あんたって人ぁ……!(感涙)


いや、確かにかわいい子が多かったがそれとこれとは別だ。どんなかわいい子でも
多紀の方が僕は好きなんだよ!
……ああ、そう言えば多紀本無かったな……でもカプなしオールキャラギャグ本で結構大きめに取り上げられてたからいっか……(薄ら笑い)(あ、でも缶バッチゲット!)
とは言え収穫も結構ありましたよ。
不破有紀本はさすが福岡の笛シーン(だから何だそれは)にてメジャーなだけあって、いろんなサークルさんが出してらっしゃいました。丁寧な作りの落ち着いた本もあればパトスあふれんばかりのラブらぶな本あり、中には主催者さんの一人がこっそり妹さんと合同不破有紀本をだしてらしたりと気が付くと結構不破有紀本、ありました。A・Cはありませんでしたが…(特にCは期待してただけに残念…)(←このえろ)
Bはサークルさんのほむぺの予告どおり置いてあってきっちりゲット。やっぱメイドはええなあ…(←このえろ)
あと、柾翼が翼将を凌がんとする勢いであったのには吃驚でしたなあ。柾→翼×将も多かったです。切ないんだこれが…

で、千円札が次々と小銭に変わってゆくんよ。

「ど、どうしましょう?」
聞いたってしょうがないことを岡崎さんに聞くが岡崎さん
「イベントって買うところじゃないんですか?」と威風堂々。こちらはぺらぺら飛んでゆくお札に小心翼々。最後に一冊……!と迷っていた三冊のうち一冊を岡崎さん(「ホイッスル!」のことは良く知らない)に選んでもらうことに。
「この中から一つ選んでください!」
「じゃあこれ」
躊躇無く一番分厚い本を選ぶ岡崎さん。それお値段、1200円っすよ…
でも買う(これがまた切ないんだ、泣くんだ)。

いつもはイベ終了迄ぶらぶら散策するのですが当日は岡崎さんに「アレな同じn(以下略)」を案内してもらったり、一緒にお昼しようとかいろいろ計画があったので途中で離脱。
それでもン千円飛んだのはすげえな…

それにしてもホントに大盛況でした。本部は大忙しで対応なさってましたしパンフは売り切れるし、お茶会の定員は急遽増員なさってましたし、スペース列の間を通るのも一苦労でした。人だらけ。
「コミケってこんな感じの上、会場があんな広いんっすか?」
と岡崎さんに聞くと

「……いや、前に進めないっすよ」


どんなところだ、東京。

後記:「あの中でへーぜんとしてたのはすごいと思いました」と後に岡崎さんから褒められ(?)ましたが、ホントは杜仲茶もいっぱいいっぱいでしたな。ただし杜仲茶には「交通費よんせんえん」&「多紀」が懸かってましたので。イベント開催なさる方はサクラに弟や息子さんを拉致して連れてこられると男性客も入りやすいと思います。別に入って欲しいと思ってらっしゃるわけじゃないのは分かってますってば。ただ若い男の子が会場にいると華やぐじゃないかとかショタの杜仲茶には嬉しいじゃないかとか……て訳でもないです。ないですよー。
ちなみにこの辺では入場料は300円が相場です。




杜仲茶福岡天神行#4
〜前略イルパラッツオ様。市外征服と市民の啓蒙に(以下略)・……もう時効だよね〜


さて乙女の園を踏み荒らした後は男の聖地へ行きましてよ!
てわけで行って来ました
メロンブックス
おおう…
立ち眩みたくなるアレな同人誌の量!
しかも立ち読み自由自在。
しかし多くは語るまい。男には〜自分の〜世界が〜あ〜る〜例えるなら〜空を翔る〜ひとすじ〜の♪(ハイハイ)
しかし一つ特筆するならば、

店員さんが女性だった。

それを見てふと湧いた疑問。
杜「こーゆー所って女の子来たりしないんっすかねえ?」
岡「前に二人組みの女の子が来て店員さんに『ほかのお客様の迷惑になりますので…』って言われて真っ赤になって帰ってくの見たことありますよ」
杜「……もしかしてさっきまでの自分ら、つまりはそういう存在だったんじゃ……」
岡「……」

岡崎さん、付き合わせてすませんでした。

その後「福岡ウィザードリィ」の異名をとる天神地下街のロッテリアで昼食。
岡崎さんの過去を根掘り葉掘り聞いたり「銀英伝で一番かっこいい死に様を遂げたのは誰か?」を議論したり、聖闘士星矢はアニメ版の方がいいっすね、漫画だと必殺技の名前叫んで手を高々と上げるだけだもんねとか話したり……

冬目系のファンブック「ウィンター アゲイン」を貸して頂いて、拝見させて頂いたりする。

ああ……
ちらっとでも参加しようと思った自分が怖い。てか参加しなかった自分を自分で褒めたげたいね!
すんげぇ皆さん上手い。
手間暇掛けてる。
これ同人かよ、ってくらいハイレベルな本でした(製本等含め)。

しかし……

ミス冬目作品の表彰台に何で八重樫さんが上がってないわけだっ!

三位以内じゃないと「その他大勢」扱いじゃないかー。涙あふれそう。

僕が…僕がやらんぎんた誰のやっとね?!
「よしっ!高い所行って叫びましょう!」
「え〜…」と渋る岡崎さんをナビ代わりにして高いところを案内してもらうことに。早速地上へ。
「そだ!福岡県庁とか教えてくださいよ!」
「まじっすか〜。えーと確か…」
あ、何かそれっぽい建物が。
と思ったら福岡市役所でした。まあいい、ここの一番高いとこで

八重樫さんの名を叫ぶ!

「やめましょうよ〜」と窘める岡崎さんをよそに正門から入る杜仲茶。幸いその日はなぜかネクタイ着用。休日出勤と思われたのかフリーパスでスルー!あとは一番上へ登るだけ。
だが…
鍵付きのガラス窓が魂の叫びをさえぎった…
ここまで来て…市議会室のドアを蹴りながら悲嘆にくれていると窓の外にここに匹敵する高い場所が見える!
「岡崎さん!あの三角の建物は何ね?」
急いで一階に降りて半ば呆れ気味の岡崎さんに聞く。
「あれはアクロスですか」
「あ、あのう…ここに来る途中「六本松」だの「岩田屋」だの見たんっすけど…」
「向こうには「エルガーラ」ってありますよ」
………
さすが福岡!大天神
「辣韮の皮」やJOJO第四部を読む仙台市民もこんな気分なのかな〜とか思いつつGO!
「あそこの天辺で叫びましょう!」
登れるんですかねえ、と疑問を呈する岡崎さん。大丈夫大丈夫!とさっきまでその存在さえ知らなかった杜仲茶が太鼓判を押す。
ちなみにアクロスこんな感じ

さてと、
入り口の柵閉まってる。
この辺↓

案内板を見ると土日祝日開放とある。今日日曜たい?……?
あ、
「悪天候のため本日ホニャララナントカカントカ」とも出ている。
ちなみにその日朝少し雨が降ったがその時点で暑いくらいだった。つまり

土日祝開放→でも朝からちょっと雨降ったし…→でも今晴れてる→
全然OK!
さあ

柵を乗り越えてれっつごー。

「やめてくださいっ!」
さすがに本気でとめに入る岡崎さん。
「大丈夫です。ぼく、精神障害2級ですけんいざとなったら精神鑑定で」
とか何とか言ってアクロスの頂を目指し駆け登る!駆け登る。駆け…登…る…。


残念ながら屋上への扉は閉まっていたのでその一歩手前で叫ぶことに。
え?乗り越えろって?
落ちたら死ぬの!
さ〜て深呼吸して…

「八重樫葉〜〜〜!!君が好きだ〜〜!!!」

ああ、きっと。
僕の叫びは福岡市民全てに届いて君の名をサブリミナル的に、こう、刷り込みっつーか洗脳っつーかゲフンゲフン。いや、なんでもない。
さて下りはさわやかな気分でルンタッタと楽チンだ。
越えた柵のところには誰かいるが。
誰だ?
何か赤と青のネクタイ締めてるぞ?
青い警備帽被ってるぞ?
何か大きい携帯でしゃべってるぞ、てかトランジスターじゃないんか、あれ?
まるで警備員みたいだ。



てか本物の警備員でした。



杜仲茶、天神にて拿捕。

「ちょっとこっちに来て話してもらえるかな?」
「…はい」
警備員三人に囲まれアクロスの中を連れ回される杜仲茶。見ようによっては三人に警備されてるVIPみたいだぞ。

「関係者以外立ち入り禁止」と書いてある部屋に通される。「関係者以外立ち入り禁止」…場合が場合なら大好きな場所なんだが…今、

任意同行されてるんだよな。

といっても大したことは無く郵便局のキャッシュカードを身分証明書代わりにコピられただけで(残高2円)あとは住所氏名電話番号を聞かれたぐらいでした。
それはいいんだ、それは。
年齢言ったとき、周りに「やれやれ」といった呆れ感が漂ったのは何だ。
2×歳になって高いとこで叫ぶのがすきなのが悪いか。
趣味、不法侵入なのは悪いか。(←悪いです)

それにしても隠しカメラがあちこち付いてたのには吃驚した。こっちの動き筒抜けじゃないか。全く、夜中に黒ずくめの服装して侵入しろと言うのか君たちは。プンプン。

お互い暇じゃないんでしょう、さっさと解放される。しかも来たほうとは逆の位置につれてかれる。(何で?)
ぐるっと回ってもとの場所に戻ると。

「捕まったらジュンク堂の4階のコミック売り場に逃げますからね!」といってた岡崎さんがしっかり待っててくれました。
ちょっとじわっと来たのは秘密だ。

でも岡崎さんったら、でんでろさんとRunaway girlの亞砂凪さんに電話で相談なされらしてて、わたくし、お二人に怒られましてよ。

後記:何か淡々としてたように書いてますが杜仲茶、ホントは結構怖かったですよ。高校のとき、バスのタダ乗りがばれて走って逃げたら運転手さんに追いかけられて捕まったときくらい怖かったです。その間バスは、時刻表放ったらかしにしたまま放置されてました。
身分証明書を提出するよう言われたとき、ここで精神障害者手帳を出したらどーなるだろー?と、かなりうずうずしましたが、そしてたら今頃、『羊のうた』の最終回みたく窓が10cmしか開かない部屋で生活してたかもしれませんね。 やんなくてよかったのかな。(←はい、その通りです)
当初の予定では笛イベや同人誌屋さんめぐりがメインなハズだったのに、警備員に連行される強制イベントが発生するとは世の中、全く分からないものです。ええ、「お前の頭のがわかんねーよ」ってのは分かってますってばあ。こないだ精神障害者用の市バス福祉パス更新してきました。
文中の「トランジスター」は「トランシーバー」の間違いです。
残高はまだ2円です。




杜仲茶福岡天神行#5
〜完結編・この日を忘れない。って言うか忘れようにも忘れられへんわ、とか良い筒、じゃ無かった言いつつさすがに二月近くにもなると記憶もあいまいになりるからブラックデー(4/14)までには終わらせとかにゃあよ…〜


えーとそんな訳でアクロスの警備員にとっつかまって任意同行のあとようやく解放されたわけですが、その五分後、
とらの穴
にいました。
……すげえぜ。
お目当ては『ウルキャリ』のアイヴィー本か『NARUTO』の上忍本だったわけですが、ああ、すごい品揃えですよ。こんなに色々あっちゃ目移りしちゃう〜vv
って感じで田舎モンには目の毒であり眼福でもあるわけで………はい、眼福でした。
んな訳でアンコ先生本と、(何故か)ティアーユ博士本かセフィリア本に当たりをつけてるあたりもう正常な判断力はスローアウェイ。
とりあえずまだどれにするかは後回しにして
まんだらげ
へ。鞄はロッカーへ。僕は三階へ。
探し物は『左之恵』本か『躯飛影』本。(多紀本はとっくに諦めてる)
乙女の花畑を踏み荒らすように突進。あーはいはい、今自分が
レンタルビデオのAVコーナーに紛れ込んだ女の子
みたいな存在だと言うことくらい分かってますよコンチクショー。
その上見つからなかったし…三井/木暮本くらいあってもいいよねえ…でもない。
あはは〜ん、とか思ってると商業誌作家の同人本がガラスケースの中に置いてあり…
……………………
…………あ〜!!
こなみ詔子と空手バカさんの『夜光虫』#1がっ!!
『タイルの水』(名作!)読んで以来、こなみ詔子漫画スキスキだ。
でもってゾロたし(&スモ)スキスキだ。
だからこなみ詔子描くゾロたしと来たらもう
大好きだ。
ベン図で表すとこんな感じか

もちろん[空手道]はブックマークしてあるですよ。
店員さん呼んでケース開けて取ってもらう。
すると
コスプレした男の店員さん
がやって来た。
何故だ……
女性のコスプレ店員さんには違和感感じないのに男性店員さんがコスプレしてると
何故か異様な迫力がある。
ともかく前々から欲しかった本を手に入れてほっくほくでリターン・トゥ・とらの穴。
セフィリア本を買って切り上げようとすると
アンコ先生本がない。
売り切れか?
ないとなると何か「買っときゃよかった」感に襲われる。
「あそこにあったみたらしアンコ本どーなりました?」とセフィリア本買いながら気軽に聞くと
店員さん一生懸命探してくれる。
んで探し出してくれる。
……もお、買わんわけにゃいかん……
で、「ははは、ありがとーございますぅ」と言って買いました。
もう金銭感覚もトンでる。

そしてこうして夜も更けまして、岡崎さんを引き摺り回した杜仲茶の天神行は終わるのであった。

セフィリア本、買ってよかったわは〜。
『夜光虫』、当然グッドっす。
ただアンコ本……
すんません。
かまととぶってんじゃなくて僕、
ロリだけは苦手なんです……
でも作者さんのほむぺ行って見つけたコンテンツは良かったすわは〜。キクコさんラ〜ヴりぃ〜vv